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02 二次電池とは

 
二次電池とは繰返し充放電ができる電池のことで、使い捨て電池である一次電池に対するものです。英語では Secondary Batteryですが、Rechargeable Batteryといわれることも多いようです。
従来、充放電可能な電池としては100年以上の歴史がある鉛蓄電池が代表的なものでした。現在でも自動車用をはじめ、無停電電源などに広く使われています。容積が大きく、重いこと、さらに、低温特性が悪いことなどの短所があるにもかかわらず、大量に使用されているのは、容量当たりのコストが他の二次電池に対して、圧倒的に安いことと、大電流放電が可能なためです。
近年登場した新しい二次電池としては、ニッカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池などがあり、それぞれ特徴を持っていましたが、趨勢としてはリチウムイオンに収束されていく方向にあるように見えます。
もともと、ニッカド電池はシェーバー用として登場し、大電流放電が可能な二次電池として、電気ドリルなど電動ツールに大量に使用されるようになりました。しかし、その後登場したニッケル水素電池やリチウムイオン電池に比較して、容量あたり重量が重いこと、メモリー効果が顕著であることなどから急速に衰退し、さらにカドミウムが環境汚染物質であることから、ヨーロッパでは回収が義務付けられています。
その後、似たような特性を有するニッケル水素電池が登場し、1990年代には現在主流となっているリチウムイオン電池が登場しました。
ニッケル水素電池はニッカド電池に似た特性を有するものとして登場し、ニッカド電池で大きな問題となっているメモリー効果は、ニッケル水素電池においては、一度深放電させれば解消するといわれており、容積容量密度はリチウムイオン電池と同等であり、かつリチウムイオンより安価であることから、ノートパソコンの廉価版などに多量に使用されました。しかし、メモリー効果は程度の差はあれ実用的には問題となり、また重量容量密度が劣っている(同容量のリチウムイオン電池に比較して重い)ため、現在はリチウムイオンが主流となってきています。